住宅省エネ2026キャンペーン
マンションで「使える工事」と「使いにくい工事」を徹底整理
窓・給湯・断熱改修で補助金を活用するポイント
電気代やガス代の上昇を背景に、マンションでも省エネリフォームへの関心が高まっています。
2026年度も国は「住宅省エネ2026キャンペーン」を実施し、新築・リフォームを対象とした4つの補助事業で住宅の省エネ化を支援しています。マンションでも活用できる制度ですが、「何が補助対象になるのか」「管理組合として実施できるのか」は戸建住宅とは少し事情が異なります。
今回は、マンションならではの視点で、「使える工事」と「使いにくい工事」を整理してご紹介します。
住宅省エネ2026キャンペーンとは?
住宅省エネ2026キャンペーンは、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、住宅の省エネ性能向上を支援する国の補助制度です。
2026年度は次の4事業で構成されています。
| 事業名 | 主な対象 |
|---|---|
| みらいエコ住宅2026事業 | 断熱改修・省エネリフォーム |
| 先進的窓リノベ2026事業 | 高性能な窓・ドアへの改修 |
| 給湯省エネ2026事業 | 高効率給湯器の設置 |
| 賃貸集合給湯省エネ2026事業 | 賃貸集合住宅の小型省エネ給湯器 |

マンションで比較的活用しやすい工事
① 専有部の内窓設置・窓改修
もっとも活用しやすいのが窓の断熱改修です。
例えば
- 内窓の設置
- ガラス交換
- 一定要件を満たす外窓交換
などは、「先進的窓リノベ2026事業」の対象となります。対象となる工法・製品は事前登録されたものに限られます。
ポイント
マンションでは内窓設置は既存サッシの室内側に新たな窓を設置するため、共用部分への影響が比較的小さく、採用しやすい工事とされています。
② 高効率給湯器への交換
エコキュートやハイブリッド給湯器など、高効率給湯器への更新も補助対象です。
給湯器は専有部設備として管理されているマンションが多く、
- 更新時期に合わせて補助金を活用
- ランニングコスト削減
というメリットがあります。対象機器や補助額は年度ごとに定められています。

マンションで注意が必要な工事
共用部分の工事では、
- 管理規約
- 標準管理規約
- 共用部分・専有部分の区分
- 管理組合の承認
- 総会決議
などが関係します。
補助金対象だからすぐ工事できるわけではなく、
まず「工事できるかどうか」を確認する必要があります。
① 外窓・サッシ交換
マンションで最も相談が多いのが
「サッシ交換も補助金対象になりますか?」
という質問です。
答えは、
対象になるケースはありますが、マンションでは実施のハードルが高い場合があります。
その理由は、多くのマンションではサッシや窓枠が共用部分として扱われるためです。
② 外断熱・躯体断熱
断熱改修についても、
壁や天井など建物本体に関わる工事は、
管理組合全体での検討が必要になるケースがほとんどです。
長期修繕計画や大規模修繕工事と合わせて検討するのが現実的でしょう。

補助金申請は誰が行う?
住宅省エネ2026キャンペーンでは、
管理組合や区分所有者が直接申請することはできません。
補助金申請は、
住宅省エネ支援事業者として登録された施工会社等
が行います。交付申請や補助金の受領も、原則として登録事業者が担当します。

そのため、
- 登録事業者かどうか
- 補助対象製品を扱っているか
を契約前に確認することが重要です。
受付期間・予算には注意
住宅省エネ2026キャンペーンは、
予算上限に達すると受付終了となります。
また、
- 対象製品の追加
- 要件変更
- Q&Aの更新
- 申請スケジュール
などが年度途中でも公表されるため、最新情報を確認しながら進める必要があります。2026年7月15日時点では、各事業の申請状況が公式サイトで毎日更新されています。
マンションで補助金を活用するためのチェックポイント
工事を検討する際は、次の順番で確認するとスムーズです。

★まとめ★
住宅省エネ2026キャンペーンは、マンションでも活用できる制度ですが、
「補助金の対象かどうか」だけではなく、
「マンションとして実施できる工事かどうか」を確認することが重要です。
特に、
- 専有部の内窓設置
- 高効率給湯器への更新
は比較的導入しやすい一方、
- サッシ交換
- 外壁断熱
- 共用部分の改修
は管理規約や総会決議など、マンション特有の手続きが必要になるケースがあります。
補助金制度を上手に活用するためには、制度の内容だけでなく、マンション管理の実務を踏まえた検討が欠かせません。
yacneeマンション管理士